こんにちは、
今日も外出を控えてブログと動画作成に精を出しています。
さてでは本日は、
上記の住宅ローンについての記事を書いて思い出したことがあったのでちょっと書いてみます。
同僚とのローンに関する会話
以前会社で昼飯時に同僚が
「繰り上げ返済した、利息が***万円も減った、お前は繰り上げ返済とかしないのか」
と突然話してきて、まぁ適当に流すつもりで
「繰り上げしてるよ、まぁそれなりに利息は減るよね」
と答えたところ
「当然『期間短縮型』だよな、お得度が全然違うし『返済額軽減型』とか選ぶ奴は意味わからん、馬鹿じゃないのか」
とエライ勢いでまくしたてだしたので、めんどくさいなぁと思いつつ
「いや『返済額軽減型』だよ、リスク対策とやり方によってはお得度も変わらないしね」
と言ったところ
「そんなわけない、騙されてる、お前は計算できないのか」
とまぁ高圧的に言ってくるんだわ。めんどうなので
「あー、そうかもね次は気を付けるよ」
と会話打ち切りにしたのだが・・・。
ちなみに後日談があってこの同僚その数か月後に
「新車契約した、ディーラーローンは高い、銀行でマイカーローン交渉したら**%で借りれた、ディーラーの言いなりになるやつは馬鹿だ。」
とまた昼飯時に話していたのだが
(住宅ローンはその金利より高いのか、計算できないのはどっちだよ)
ともちろん心の中でつぶやいていました。
『期間短縮型』と『返済額軽減型』で試算してみる
まぁそんな話はちょっと置いておいて
自分自身は仮に1馬力になった時の備えと月々の固定費が減ることの心理的な負担軽減をメインに1度目は『返済額軽減型』を選び、2度目以降は軽く計算してどっちでも大差ないなと思ったうえで、月々の返済額の減り幅や子どもの成長に伴うイベント費用とか会社の景気による年収の増減とかを見ながら雰囲気でどっちかを選択しながらここまで繰り上げ返済をしてきました。
ネット記事とかでも金利負担軽減なら絶対『期間短縮』、今のキャッシュフロー状況とライフプラン次第で『返済額軽減』も考慮に入れましょう、的な論調が主流だと思うのですが、ある前提条件に立てばそんなに変わんないよ、というお話をしようと思います。
その前提条件とは
1.1回限りではなく継続的に繰り上げ返済していくこと
2.『返済額軽減』で浮いた分のお金は浪費せず、次の繰り上げ返済の資金としてちゃんと活用すること
1.はそれができるなら最初から月々の返済額を増やすとか、ボーナス返済設定するとかして、借入期間短くすればよいじゃないかと言う意見があるかもしれませんが、子育ての状況による変動とか、景気変動とかへの対応しやすさを考慮してあくまで当初は長めにして計画的に繰り上げ返済していく考え方です。こっちの前提条件は一応理解していただけるかなと思います。
2.は「そんなの無理だろ」というご意見もありそうな気がしますが私自身は一応できているつもりです。支出は年間予算を組んでそれに基づいて日常&特別支出を管理しているので「思ったより口座残高に余裕あるからなんか買っちゃおう」とかはしていないつもり。
というわけで、この前提条件のもとに3000万円の35年ローン、固定1.5%、年1回100万円繰り上げ返済で期間短縮と返済額軽減で比較してみましょう。
結論
細かい内容は後回しにして結論だけまず記載します。
返済期間 | 16年4ヶ月 | 17年1ヶ月 |
総支払額 | 3393万7429円 | 3398万8227円 |
利息合計 | 393万7429円 | 398万8227円 |
差異 | +9か月 +5万798円 |
というわけで試算の結果『返済額軽減型』の方が9か月長く払って5万798円利息を多く払うことになりました。3000万に対する5万ちょっとしかも16,7年かけてなのでほぼ差がないと言ってしまおうかと思います。
返済額軽減なのになんで結果的に返済期間短くなってるのとか、それだけの差で済むはずない、とか思った方は以下の詳細比較をご覧ください。
詳細比較
詳細比較に入る前に、この計算は「みかろーん」さんの高機能住宅ローンシミュレーションを使ってやりました。普段の住宅ローン返済検討でもずっと使っているなかなか便利なサイトです。
実際は保証料とか手数料とか・・・、その他に考慮すべきものもあるとは思いますが今回はその辺はすべて無視して語ってます。
さて詳細比較、まずはローン残高の推移の比較をご覧ください
黒が期間短縮で赤が返済額軽減です。赤の方が後半にいくにしたがって段差が顕著な減り方になりますが、大きく見ればほぼ同じような減り方をしていることが分かります。
ちなみに両者の支払い利息合計を比較したのが下のグラフ
最終的に赤が少し上にいってますが、その差は5万余りとわずかな差です。
余談ですが丸16,7年かけて返済していくわけですが、最初の5年時点で最終的に支払う利息の半分近くを支払ってしまってます。これはその後どう頑張っても帰ってこないお金です。繰り上げするならなるべく早いうちにというのはこれを見るとなんとなくわかります。
さてではここからが両者に差が出ない理由の肝です、月々の返済額の推移が次のグラフです。
黒は『期間短縮』なので返済金額はずっと一定です、赤が『返済額軽減』なので1年ごとに繰り上げ返済するごとに月々の返済額が下がっていっていることが分かります。そしてここで重要になってくるのが前提条件の2.です。黒と赤の差額を余裕分として使ってしまったら『返済額軽減』の方が返済ペースが悪くなってしまいます。差額分×12を次の回の繰り上げ返済で100万円に上乗せすることで、最初のローン残高で見えるように結果的に同じペースで返済が進み、支払利息もほぼ同等になるというからくりです。
ちなみに最後の1年間は月々の支払いが1,628円で差額差額の9万円以上をためておけば17年0ヶ月時に残額を全部支払ってもおつりがくる状態になりますので結果的に期間が短縮されて完済することになります。
まぁ当初支払額との差額を全額貯めておけるのならそもそも返済額軽減型で繰り上げする必要ないじゃないかというツッコミもあるかとは思いますが、そこは精神的安定と不測の事態に対する余力を持つという意味で考えてもらえればかなぁ、実際はある程度まで月々の返済額が減ってきたら『期間短縮』に切り替えるでしょうし、実際の自分の場合も当初の6割ぐらいまで軽減させた後は期間短縮に切り替えてます。
まぁ、この試算結果はいつも通り数字遊びとして受け取っていただければと思います。
最後に
では改めて言いたいことは
継続して繰り上げ返済をするつもりで、しっかりと家計管理(支出のコントロール)ができるご家庭であれば期間短縮でも返済額軽減でもどっちでもほとんど変わりませんよ。
あとは、みなさんの性格とライフステージと収入の見通し次第でご選択ください。
くれぐれも繰り上げ返済を急いで別のもっと金利の高い借金に手を出さないようにだけはお気を付けください。
以上、サラリーマン投資家の数字遊びでした。